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矯正治療の開始時期と抜歯、非抜歯について

今日の朝食時、妻と娘が「早く矯正したいねー。歯も磨けないし・・・」と話をしていた。

妻は2度目の歯科矯正治療をはじめているが、小5(11歳)の娘はまだ治療を開始していない。
開始していない理由は、娘の症例が、上下顎前突と呼ばれる症例で、4番抜歯が妥当と判断したため。
もちろん、JIOの専門認定医の診断によるもの。

問題になるのは、顎の側方拡大しないのか?ということ。
この問題は、ドクター同志、また、歯科矯正の専門医の中でも判断が分かれるようであるが、私の仕事上、数多くの専門医を含めた歯科矯正の意見を伺ったうえで、私が4番抜歯での治療を選択した理由は、
1.抜歯をするというリスクより、下顎を拡大し、また、正中縫合をゆるめて上顎拡大するという方が、生体に対するリスクが高いのではないかと考えた為
2.1911年の抜歯論争とツィードの存在を伺っていた為
3.広島大学のドクターが経営している「歯の冷凍保存」の利用を考えている為
というのが主な理由にあがられる。
もちろん、1について、レベルの高いエビデンスが無いことや、2については人種の差異や進化による過程の問題、3については、経年後の再移植率に疑義が残ること等は承知している。また、何より複数の専門医の意見を鑑みての私の判断である。


そのため、自分より大切かもしれない「娘」については、私が最善と考える側方拡大による治療は避け、4番抜歯による歯科矯正治療を考えているのだが、娘と妻は、納得出来ていない様子で、前述のように、「早く矯正したいねー。歯も磨けないし・・・」という言葉が出る。


ちなみに、私の歯科矯正の知識については、非抜歯を推奨するドクターからのレクチャーが少ない。
だからこそ、非抜歯のドクターのロジックを文献などで読んだりするのだが、どうしても理解出来ない。
素人だから・・・と言われてしまえば、それまでかもしれないが・・・・。
※矯正歯科治療の抜歯、非抜歯で悩んでいる方は、日本歯科評論2007/9月号の「抜歯・非抜歯の現状」を読まれるとわかりやすいかもしれない。(まだ、わずかに在庫があるようです。)

話をもとに戻すが、矯正歯科治療を考えている一般の家庭では、前述のようなことが多かれ少なかれ、話題に出ている。(下手をすればこのことで夫婦喧嘩も起こりかねない・・・・)


素人ながらこのような問題は、本来、ドクターサイドがもっと早くにガイドラインを示すべき問題で、素人が前述のような判断をすべきものではないとも感じている。

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