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BMW318iS(E36)・・・・走る歓び持ち・・・

我々の会社では、3月末の決算時に日産から社用車を購入している。
この時期、ディーラーも販売数を増やしたい為、安く購入出来るからである。


しかしながら、6月、7月であっても、急に会社で車が必要になる場合もある。

3月末は、日産の方に超ご無理をお願いし、割安な車を購入できる為、その時期に購買が間に合わない場合には、中古車を購入しても良いと会社から許可が出る。

そういう時に私は、自分の好みの車をYahooオークションで探すことが出来る。
結構面倒な仕事でもあるが、車好きの私にとっては楽しい仕事である。

今回、狙いをつけたのは、BMW!!
前回は、オペルを落札したが、外車という割には「ちゃち」で、なんとなく面白みの無い車であったが、スタッフが追突し、そして、追突されたにも関わらず、軽い鞭打ちで居られたことは、さすがのドイツ車!!ということで、今回は、BMWに的を絞った。


余談になるが、BMWとの出会いは、私が幼稚園の頃である。
当時、バルコム?という(現在のBMWジャパンの前進)ディーラーが輸入していた頃で、祖父の遺品として家にやって来た。たしか、520か530という型式である。

このころ、BMWというのは珍しく、まれにすれ違うと、お互いの車同士で手を振り合っていたのを覚えている。
しかし、残念ながら、折角の車も、1年もしないうちに、家庭の事情で無くなってしまった。
落胆した私を想ってくれた母は、小学校3年生頃の時に、中古のBMWを購入してくれた。BMWの320である。

この320も中学校に上がる頃には、母が乗らなくなり、錆が出て、タイヤがパンクし、エンジンがかからなくなった。
その頃の320は、私の家出した時の寝床となり、高校に上がる頃には鉄くずといっても過言ではないほどになり、廃車の道を辿った。
この時、ディーラーからキャリーがやってきて、ウィンチで引っ張られながらキャリアに乗せられ、さびしそうに去っていった320のことを、今も鮮明に覚えている。

それから、15年・・・・・


BMWという車に興味はあったものの、サラリーマンの私には「高嶺の花」であったのだが、会社からGOサインが出たことで、再開の想いに火がついた。

Yahooオークションでは、本当に外車か?と思うほどの値段でBMWが出品されている。
こういう中古車は程度も良くないんだよなーと思いつつ、早く車が必要とスタッフからの要望も受け入れ、酔っ払いながらBMWを落札!!

E36系の318iSである。

出品者の説明では、出品者自身がBMWのエンジニアで、最初の頃から出品しているBMWを見ているとのこと。また、ショックやその他の部品も交換してあるとのことだったが、あまり期待せずに7月7日に納車して頂いた。


7月7日は、SE達のミーティングがあり、20:00から新小岩で会議だった為、納車されたばかりのBMWで行った。
いわゆるファーストインプレッションである。


新小岩までは、首都高速を利用したが混み合っていて、あまりアクセルを踏む機会が無かったが、回転数はスムーズに上がるし、ジャンクションのループコーナーでも足腰がしっかりしている。


“結構しっかりしているなー”と思いつつも目的地についてしまった。


20:00から0:20までミーティング。そこから、プログラマーのA氏を野田まで送るのに再度、首都高へ・・・


ここからが、BMW伝説の始まりである。
平井大橋料金所をのぼり、合流車線へ・・・・・
スポーツタイプの音を響かせた318iSは、スムーズに車線へ合流。
べた踏みのアクセルは、緩めることなく、右車線へレーンチェンジ。
スムーズな加速と安定した足回りは、全く怖さを感じさせること無く、スピードを上げて行く・・・・・
ふとスピードメーターに目をやると、針は真ん中を指すか指さないかの140Km・・・・・・・・
(ん!?)
いつも、スピードメーターの真ん中は、100Kmを指す私の国産車とは違い、スピード感を感じさせない。


怖さも全く感じないのである。
このことが、逆に恐怖心を煽る。

(私の場合、スピードを出そうとして、はじめてアクセルペダルを踏み込む際、身体が順応していないので、140Km以上になると手に若干の汗をかく。

しかしこの318iSは、そのことさえ忘れさせているのだ。つまり、何キロまで安心して車を走らせられるか?

という車の潜在能力(ポテンシャル)さえ感じさせない。スピードに対しての挙動(ポテンシャル)を感じてからスピードを出す私にとっては、ポテンシャルを感じさせないことは非常に恐怖なのである。)


150Kmくらいであろうか、怖くなり一度アクセルペダルから足を離す。

助手席のA氏も、「これいい車ですね・・・」と車の良さに気づいているらしい。

再度、ハンドルを左右に軽く振って車の挙動を確かめる。
スタッドレスタイヤの“ふにゃふにゃ感”以外は、車はしっかりした挙動をしている。


「これ以上は危険だ・・・」


同乗者を乗せているドライバーにとって、万が一の際、一人で何かあるのならまだしも、同乗者を巻き込んではいけないと考え、それ以上のことは、その場ではしなかった。


A氏を送り届け、再度、野田インターチェンジから三郷インターチェンジへ。
10Kmほどあるであろう道のりは、318iSにとってはあまりに短い道のり。


三郷インターから外環へ
ETCがついていない318iSは、料金所で一旦停止。
ETCレーンをスムーズに通り抜けて行く、トヨタのWish・・・・
相手にならないなと思いつつも、料金を支払いゆっくり本線へ。
後ろから乗用車がついて来る。
ふりちぎってもよいが、万が一交通機動隊だといけないので、左車線で100Km/hをキープ。
右車線を120~130Km/hで追い越そうとする車がタクシーであることを確認し、アクセル全開。
クラウンであるが、もはや敵ではない。


1800CCという小さい心臓に、身軽なボディー。
ライトウェイトレシオとでも言うのであろうか、タクシーと確認できてアクセル全開にしても、タクシーのテールランプは確認さえ出来ない。

スポーツタイプの音を響かせ、軽く加速をしてゆく。
スピードをキープしていた為か、前に車は居ない。

短い車長に対し、ホイールベースの長い318iSは、超安定性を保ちながら軽やかに加速して行く。
まるで、長いスキー板を履きながら、直下降を滑り降りて行くスキーヤーのように・・・・・


スピードメーターに目をやると、160Km/h
制限速度の2倍のスピードである。

それでも尚、加速は続く。
そして、常にレーンチェンジを繰り返しながら・・・・・


三郷インターチェンジから、外環中央まで10分か15分。
外環中央を過ぎたあたりには、スピードメーター(オービス)がある為、時速100Kmにスピードダウン。
しかし、“のろさ”は感じられない。
むしろ、100Km/hをキープする楽しさがそこにはある・・・・

オービスを超えても100Km/hで走る喜びを感じながら、荒川を越える。
残りの道のりを惜しみつつ、少し加速をする。140Km/h。
2車線から3車線のトンネルへ。
和光インターチェンジである。
後ろからは、明らかに318iSを意識した車が追尾してきているが、人(他車)のことなど気にするのも、無意味にさえ感じる。


中央レーンを大型車が走る。
追い越し車線を軽くパッシングしながら追い抜く。
そして、ハザードを1回点滅させ、再び中央レーンへ。


160Km/h以上は軽く出ているであろうか・・・・


後ろからは必死に車がついて来るが、そこには、ドライバーと318iSとの時間しかない。


外環出口で、5回ほどブレーキランプを点滅させ、140Km/h、110Km/h、80Km/h・・・・

外環出口から、新目白通りを左折。
信号にひっかかり、停車・・・・・・


そこではじめて、自分の感情と感覚にうったえている318iSの声を聞いた・・・・
「どうでしたか?」
私は、話をするのを忘れていたかのように、
「すごい!!、さすが!!、いやー本当にすごいよー」
なんと言ってよいかわからない私は、
「君は五感で走る車だね・・・」
「ありがとう・・・・」
などと、声に出して318iSと話していたのだ。

そこから、2Km・・・・
息を整えさせるように、目白通りを走り、
自宅の車庫にバックから318iSを入れた。

「ゆっくり休んで。疲れたでしょ?」
と声をかけてコックピットから降りる。

そして、全身で心地よい振動とエンジンの音を心で受け止めながら、幼い頃のことを想い出していた。


7月7日は、私にとって、いつも最高の出会いを与えてくれる。
そう、妻と最初に出会ったのも、11年前の7月7日であった。

ありがとう。

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