口コミシステムの功罪
仕事柄、医科や歯科の先生方とは、お食事やお酒をご一緒する機会が多い。
お酒を飲んでお話をすると、先生方も結構本音を言ってくださるし、私もビジネスを抜きに、自分の考えをストレートに話をしてしまう。
ある先生にお酒の席に呼んで頂いて、お話をした際、e-矯正歯科と口コミ歯科歯医者口コミシステムを導入した旨を話した。
その先生は、
「本当に口コミって信頼できるの?」
「医療の情報でいい加減な情報より、しっかり信頼できる情報じゃなきゃ意味がないよ」
そして、一番きつかったのは、
「口コミをやってまで、儲けたい?」
というような辛口のコメントを頂いた。
決してこの先生は、嫌味でおっしゃったわけではなく、医療人として率直な意見と我々に対しての自戒を促すべくお話下さった。
この先生は、特に、「しっかりした信用できる情報なら、医者はいくらでも買うと思うよ・・・・」
そんなようなコメントを頂き、今一度、口コミシステムについて、考え直してみた。
まず、私が口コミシステムが必要と思った主な理由は、
1.我々が儲けられる(ビジネスを発展させられる)
2.今まで患者が面と向かって言えなかったことを言えるシステムが必要(医療の質を患者満足という観点から考えた場合、第一に必要なステップと考えたから)
の2点である。
1の儲ける云々は感心されないかもしれないが、経営という観点を導入しなければ、我々がお国やどこかの組織の援助を受けず、永続的に中立的な立場を貫き通すことは出来ない。
次に、我々が信念として考えていることでもあるが、「医療の質」を議論するにあたり、従来は医療提供者サイドからしか「医療の質」を議論していなかったが、患者サイドから「医療の質」を考えることも重要であると考えたからである。
これらは、医療の質について議論を始めたといわれている、ドナベディアンなどが示すように、ストラクチャー(Structure)、プロセス(Process)、アウトカム(Outcome)の観点から医療の質を議論するだけでなく、患者満足の観点から医療の質を議論するという考えに帰属する。
(参考:患者満足度―コミュニケーションと受療行動のダイナミズム 前田 泉 (著), 徳田 茂二 (著) 日本評論社 (出版)
) http://www.amazon.co.jp/gp/product/4535982279/sr=8-10/qid=1161211465/ref=sr_1_10/249-6726391-5402739?ie=UTF8&s=books)
また、工業製品であっても、品質管理には、生産管理の観点から「品質」を議論する場合と、顧客満足の観点から「品質」を議論する場合がある。
もちろん、医療の質であっても、品質であっても、これらの定義で議論の切り口は異なってくる。
我々の口コミシステムは、将来的には、患者満足(顧客満足)の観点から、医療の質(品質)について、議論をして行きたいと考えているが、まずは、「患者が直接医院に言えなかった事を伝える」ということに徹し、また、医院サイドには、患者がこんなことを望んでいるんだということを「気づいてもらう」というシンプルなシステムを構築してゆく。
自我自賛かもしれないが、患者からの苦情は、大変役にたつと思う。
口コミコメント投稿例 http://www.mebuki.com/archives/2006/10/post_71.html